2021/05/16 09:27
女性の体に大きく関係している五臓六腑のうちの一つ《脾 ひ》について紹介していきます。

《脾 ひ》って何?
中医学では消化機能全体をいいます。
食べたものなどの消化・吸収をおこない、「気」や「血」、「水」に変えて全身に送る働きをしています。
また、元ある場所に留めるという働きもしているため、うまく働かないと血液が血管から漏れ出たり、肌を含め筋肉組織がたるんでいきます。
子宮脱も《脾 ひ》が長期間弱ることで発症しやすくなります。
脾が弱ると何がおきる?
✅食欲の低下
✅胃もたれ
✅下痢
✅アレルギーがある
✅手足のむくみ
✅体がだるい・疲れやすい
✅太りやすい
✅頭がボーっとしている
✅やる気がおきない
✅内出血・アザができやすい
✅シワ・たるみが気になる
✅肌荒れ・乾燥
✅めまい・立ちくらみ
✅集中力ない
✅食後に眠気がおきる …などなど

当てはまるところはありましたか?何個かあるのであれば、脾が弱まっている可能性が高いです。
上記のような症状は全て脾が弱ったことにより、体の中の気・血が不足し、滞りが起きて発症しています。
どれだけ沢山食べたり、飲んだりしても肝心の脾が消化や吸収をしてくれなかったら、そのまま未消化で下痢になって排出されるか、未消化物が体にどんどん蓄積していくだけです。
特に生理前の女性の体はいつも以上に気・血・水を必要としています。
脾が弱ったままでは、体の中の血不足、気不足が強まり、血・気の滞りが連鎖しておこります。
上記の不調が生理前にPMSとして出るのは当たり前ですね。

脾を弱らせないようにするには?
✅一度の食事でたくさん食べない
✅1品ではなく多くの食材を少量ずつ摂取
✅色の濃い野菜、黒いものを食べる
✅夜更かしをしない
✅予定を入れすぎない
✅夜に頭を使う仕事をしない
✅適度なゆっくりした運動をする
✅冷たいもの・生物や油っぽいものをひかえる
…などなど

また、健康食材だからと、玄米食や大豆にこだわって食べている人がいますが、玄米や大豆はとても重い食材になります。少量、もしくはお粥にするなど工夫したら良いですが、脾が弱っている時や、弱りがちな方はひかえたほうが良いでしょう。
より脾を傷つけてしまいます。
自分の体質や状態によって食べる量・食材を選べたら良いですね。
女性の体に深く関わる脾

人間の体は「気・血・水」が、体の中で必要な量が充分に全身を循環していることが健康の定義です。
量が少なくても、どこかで滞りがおきていても、必ず体や心に不調が出ます。
それは体からの必死のメッセージです。
声に耳を傾けて、寄り添ってケアしていくことが1番大切なことです。
特に女性の体は、子宮があることで内臓も男性より多いく、血・気・水の量や充分な循環が必要なのです。
生理前などの、子宮にたくさんの「血・気・水」が必要な時期はいつも以上に血・気を作り、循環を良くしてあげることが元気で過ごしていく鍵になります。
「いつものことだ」「頭が痛いのは生理前だから」「生理痛は当たり前」ではなく、自分の大切な体からのメッセージです。
PMSを発症している人は、普段から気・血・水が少なく滞りやすい生活をしています。
この「血不足・循環が悪い」などの症状は、大切な五臓六腑《腎》《肝》《脾》が弱っている証拠です。
長期的に放っておくと、婦人系の病気だけでなく、生活習慣病や重い病気を発症する可能性があります。
老化現象も健康な人より早く進み良いことはないですよ。
「女性としての自分、自分の子宮」に意識を向けていくことは、健康で美しく輝くためのキッカケになります。